「どうして、深影のことを…」 「わかるよ。理緒が来なくなって、鬼龍の誰かと何かあったのかと思ったけど、誰もそんな様子はなかった。そしたら多分、深影しかいない。大方深影に告白でもされて、なんとなく俺たちにも会いづらいんだろうなって。」 深影もこの間倉庫に来たけど、 理緒がいないのに気付いて一瞬様子がおかしかったから。 雪はそう付け足した。 「雪は…頭がいいね」 「別に…」 そう言って一層あたしを強く抱きしめる雪。 彼は家族ではいやだと。 深影には渡したくないと。 そう言った。