近くて遠い。


「母さん!!涍連れてきたよー!」


「お邪魔します」


リビングに向かうと、テーブルの上には親子丼が二つほど置いてあった。


「ああ、いらっしゃい。ゆっくりしていってね」


にっこり笑顔で言った母さんは、その後キッチンの方へ戻っていった。



とりあえず席に着いた私たちは、いただきます、と言って食べ始めた。


「美味い...」


「ほんとだ、美味しい」



親子丼を食べて、嬉しそうに笑う涍を見て、また心がポカポカした。



「ん?顔に何かついてるか?」



じーっと見すぎていたようだ。



「ううん、なんでもないっ!」


「そ?」


「うん。」



は、恥ずかしい。


顔を赤らめた私を見てか、涍はまたあの笑顔を見せてくれた。




食べ終わってから、しばらく座ったまま学校の事とか、美久の事とか、たくさん話した。



ピロロロン



「あ、メールだ」


送信者は、クラスメイトの河崎だった。


「ん、誰から?」


「河崎。んーと、《遊って頭悪かっただろ?俺が教えてやるよ》って...」


おい、頭悪いって、うるさいな!



「ちょっと貸してみ。」


「ん、はい」


私から携帯を受け取った涍は何かを入力しているようだ。

1分くらいすると、



「はい、これ」


「ああ、うん。ところで、何したの?」


「送信履歴見てみ」


送信履歴を開けてみると



《なんで知ってるの?!是非教えて!場所は私の家で!》



と送った跡がある。


さてはこいつ...