少女の願い

その時。

―バンッ!!

少し先で、扉の開く音がした。

雪に足を取られながらも、一人の少女が、僕の方へと近付いて来る。


『ねぇ。風邪ひいちゃうよ?』

あぁ。
この子だ。

深緑の目と、はっとするほど綺麗なブロンドの髪。

母親によく似ている。