(サンタに手紙?)

ふと、口元が緩む。

普通の子供なら、日頃買って貰えないような物を、ここぞとばかりにお願いするのに…


そして、本気でサンタの存在を信じているのだろう。

手紙の最後には、ご丁寧に自分の住む家まで書かれていた。


びゅう、と冷たい風が吹き、僕は肩をすくめる。

僕はその紙を、くしゃりと潰し、ポケットに突っ込んで歩き出した。