少女の願い

暫く歩くと、また、少女が口を開く。

「ねぇ。眠くなって来ちゃったよ…」

『もう少しだよ。』

そう言いながらも、僕は別の事を考えていた。

今ならまだ間に合う。
やっぱり戻った方がいい。
罪のない小さな命を、こんなに簡単に奪っていい筈なんて無いんだ。