少女の願い

『そっか。じゃあ、行こう。』

「うん!」


僕は少女の右手を取ると、雪の中をずんずんと歩いて行く。

後ろでは、猫のコートが、悲しく鳴いている。
猫は勘がいいからな。
きっと僕の正体に気付いているに違いない。




この少女の、行く先も。