私の家には元々7匹の猫がいて、どの猫たちもみんな始まりはダンボール生活だった。
私の家族は生粋の動物好きで捨て猫を見て見ぬフリなど出来ずに、拾った時には里親に出してあげようね、なんて言うものの情が移ると手放せずにそのまま我が家の猫となるのだ。

そんな家庭で育つ私と妹は、もちろん学校でも猫の話をするので当時中学2年生だった私は一部の人の間では猫博士と呼ばれるほどだった。

そしてこの話の主人公である猫がやって来たのも、そんな中学2年生の、ちょうど5月に入ってすぐの頃だった。