ー六年後


華宮家の子ども達は公園で遊んでいた。




「うわーん!れんがおれのおやまふんだーっ」
琥珀色の瞳をした少年がその目に涙を溜めた。

「あ、あたしじゃないもんっ、あいが…」
泣かれて戸惑う赤い瞳をした少女は怒ったように言う。

「うえっ…?ぼく…?」
名前を出され、隣で遊んでいた深い緑の瞳の少年は戸惑い泣きそうな表情をする。


砂場で遊ぶ子ども達とは反対に静かにブランコで遊ぶ二人の子どもが居た。


「しい…ブランコのったまま寝たらあぶないよ」
灰色の瞳の少女はブランコに乗る少年の背中を叩く。

「んぅ…おなかすいた」
少年は茶色っぽいオレンジ色の垂れ目を擦る。

「もうかえらないとだよ…」
少女がそう言うと、少年はブランコから降り少女の頭をひと撫でした。


そして砂場に行くと「は〜い、みんな〜」とおっとりした声で呼んだ。

その声に皆少年の方を見る。


「かえろっか〜、おなかすいた」

「うん!」

「ほーら、ひい?泣いたらだめだよ…もうすぐ小学生になるのに」

「うん…ごめんね、れんもごめん」

「あ、あたしもごめん」


兄妹達は仲良く遊びを終えた。

まだ陽の明るい頃、五人は家に帰るのが嬉しくて堪らないという笑顔で帰る。