ー瑠璃sideー



いやだ…


この光景は、あの日を思い出させる





「瑠璃ちゃんっ…大丈夫?」

動けずに立ち止まったままの私に藍が心配そうに言う。

「だ、大丈夫」






「警察!呼ばないと!」
誰かがそう叫けんだ。




不審な一人の男と…血塗れの蓮


あの日の男とは違う人物なのに…

手の震えが止まらない




あの男とは違うけど、纏う雰囲気は似てる…



私はじっと男を見た。


男は黙って立ったまま、手を前に出した。




「だめっ!にげて…!」
倒れていた蓮が紫苑に支えられて、叫けんだ。



その瞬間…。





ーside.endー