「「「おはようございます お嬢様」」」

「おはよう」

朝ごはんを食べるために
ダイニングに行けば
堅苦しい挨拶。

私と言うものがなくなる
この大きくて立派で綺麗な牢獄

「ごちそうさま、料理長美味しかったわ」

発する言葉がすべて社交辞令
毎日豪華で胸やけがする朝ごはん

味わってなんか食べない
ご飯は私にとってただの動作であり
私が生きるためだけに必要最低限なもの

玄関に行けば
メイドや召使い執事
全員が揃って私に一礼をする
「「「行ってらっしゃいませお嬢様」」」
綺麗に揃った礼は芸術的

「行ってきます」

大きな玄関ホールを抜ければ
リムジンがお出迎え

さぁー、今日も憂鬱で退屈な日が始まる