私の彼はキス魔

入学式も終り、帰りの支度をしてるりっくんに話しかけた。

「りっくん!!」

「えっ、なに?」

「覚えてない?」

「はっ、だれ?」

「澤田 育美って言っても?」

「あっ、いく?」

「そうだよ。
りっくんうちのこと忘れてた?
うち、クラス名簿みたとき
りっくんの名前あるってすぐ
わかったのに…。」

「そうだったのか?
ごめんごめん」

って言いながらうちの頭をポンポン
って優しく撫でてくれた。

すごく、嬉しかった。
撫でてくれた手は大きくて暖かかった。

「あっ、そうだ。
私の友達なんだっ!!
さっきりっくんとぶつかった子
だよ」

「ねぇ、名前教えてよ」

「あっ、はい…
えっと……。菅田 実穂です。
よろしくお願いします」

深々と頭をさげて挨拶する実穂。
すごく恥ずかしそうに。

隣にいる育美は笑ってる。

「よろしくね。実穂ちゃん。」

「はい」

「ねぇ、何で笑うの?
ねぇ、なんで?」

すごく問いつめる実穂。

「だって、頭さげるとか初めてみて
面白くって」

「だって、入学式でもう恋するとか
思わなかったし、ちょー緊張する」

「まぁ、確かに…。
まっ、仲良くなってから
ねっ」

「なぁ、なにはなしてんだよ!!」

「秘密ー!!」

「ふーん」

「実穂、りっくんふてくされてるよ。
慰めてやって」

「陸くん……………。
ふっ、ふてくされないで…。」

「ふてくされてねぇーよ」

「りっくん、今照れたー笑」

「照れてねぇーし」

ちょっと寂しかった…。
実穂じゃなくてなんでうちじゃないのって思った…。