それはまだ直輝が高校生のころの話…

直輝は一人の女子に恋をしていた。

彼女とはあまり話したことがなく、単なるクラスメートだった。

しかし、その仕草や友達への優しさに直輝はひかれていった。

彼女は一見すると冷たそうなのだが、友達思いで、時たま見せる優しい表情に、直輝は恋心を抱いた。

ギャップである。

直輝はある日、その女子に告白する決意をした。

そして、まるで絵に書いたような告白劇を終えると、直輝の顔は喜びであふれていた。

しかし、それからデートすらすることなく、月日は流れていった…。

ある日、直輝は思い切ってその女子に聞いてみた。

『なぁ、〇〇は俺のこと好きじゃないん?』

直輝は、『好きに決まってんじゃん』という答えを期待していた。しかし…

『友達としてはね。でも付き合ってるわけじゃないしさ。』

直輝の中で何かが崩れ落ちた。クラスメートから恋人に変わったはずだった。

だが、聞けば相手は間がさしただけだという。

初めての彼女と思っていた人に、ドラマのように裏切られるとは…

直輝の辛い過去…
女性不信になりかねない辛い過去だった…