あれは始業式。
新しいクラスに希望と少しの不安を抱いていた日。

それが僕らの始まりだった。

「りーこ?おはよっ」
「あ、美希ちゃん!おはよう〜」
私の名前は星野莉子。
桜ヶ丘高校に通っている2年生です!
隣にいるのは小学校からの幼なじみの
永山美希ちゃん。
すごく元気で笑顔がキラキラしててとっても可愛いの!
私の憧れの人でもあるんだ。


「あ、そういえば転校生来るって知ってる?」
「うん~なんかおとなしい子だって聞いたけど」
と、いうと美希ちゃんの顔が一気にこわばった。
「え!?地味系とか...?」
「美希ちゃんはかっこいい人がいいんだもんねー?」
「あったりまえでしょ!」
美希ちゃんは私の机をダンッと叩いて身を乗り出した。
「性格がいいイケメン!結構条件は大事よー?」
「そんなんだから彼氏できないんだよ~」
「うーるさい!莉子は1回も彼氏...というか好きな人すらできてないじゃない~」
美希ちゃんは私のほっぺをぐりぐりしながら、
「莉子さんこそ理想がお高いんじゃありませーん?」
「いたっ美希ちゃん痛い!!」
そんな会話をしてると突然...
「おい!美希!莉子をいじめんな」
隣から声が聞こえて振り向くと...
「あ、ゆうちゃん〜」
「げっ悠斗じゃん!」
「なんだよ。俺じゃ悪いかよ」
この子は高島悠斗。あだ名はゆうちゃん。
美希ちゃんと同じく私の幼なじみで、ずっと仲良し。
「べっつにー?相変わらず莉子大好きだなっと思ってー」
小悪魔的な笑いを浮かべながら美希ちゃんが言った。
「ばっバカ!そんなんじゃねーよ!!」
「のわりには顔真っ赤じゃん!」
美希ちゃんとゆうちゃんはいつもこんな感じ。
ものすごーく喧嘩は多いけどほんとは大の仲良しなんだよー!