激甘王子降臨中

ガラガラガラ――……

ドアをあけ、俺は自分の席へ向かった。

ちょうど後ろの席にいた佐々木裕真(ササキユウマ)が俺に話しかけてきた。




「しんや。」

「なんだよ。あらたまって」

「お前…好きな人できたのか?」

「は…?」

いや、ばれてるわけないはず…。 だって先輩にしか相談してないし…


「なんで?」

「いや、…フッ…気づいてないんなら…ブフォッ…いいから」

「は?なんで、お前笑ってんだよ。」

「いや、笑ってないよ。」

急に真顔になった裕真はケロッとした口調で言ってきた。