「それじゃ、遠慮なく…」

チュッ―――……





王子のキスは、優しくて私を包み込むようなキスだった。


ソッと王子が唇を離した。


「やばい…。宮内かわいすぎ…」

耳元で囁いてきた。

私は、恥ずかしくて下を向いていた。

多分私は、今首まで真っ赤になってると思う。


「お、王子…?」

私は恐る恐る王子の顔を覗いてみた。

すると…
「王子じゃないよ。慎也だよ」
と、すこしすねた顔で言ってきた。

「じゃ、じゃあ…」