激甘王子降臨中

「お疲れさまでした!気をつけて帰ってね~」

先生の挨拶も終わり私達は帰りの支度を始めた。


「ねぇ、にいな?」

「ん?なぁに?」

「ザッハトルテ持って帰るんでしょ?」

「うん。そうだよ~」

「じゃあ、それ王子にあげたら?このまえ突き飛ばしちゃったお礼として」

「えぇ!?」

繭の突然の言葉に私は大声をあげてしまった。

「なんで?にいなのおいしそうだったよ?」

「あ、ありがとう!……じゃなくて!」