「俺も横、座っていい？」
振り返ると今度は那智。あー、これは緊張してるんだろーな。でも、美海と座りたいし。
「ごめん、黒崎は向こうにー」
「ダメ？」
ぱっと那智の顔を見ると今にも泣き出しそうな顔。こんなんじゃ、断れないじゃん！
「どーぞ、おすわりくださいませ」
「ありがとう」
那智は普段では考えられないほどの笑顔を浮かべ私の横に座った。美海は事情を知ってくれているから、何も言わずに反対側の席に座ってくれた。
岬さんと花山くんも特に私達に気を止めることなく着席。
そして、グループでのかかりぎめの話し合いが始まった―。




「合宿は来週の水曜から2泊3日で行う。リーダーは後でメンバー表を提出して帰るように。以上。」
先生の言葉でホームルーム終了。そして、見事貧乏くじを引いた私は、リーダーになり、保健係兼サブリーダーの那智とメンバー表書いていた。
早く帰りたいのにー。私達の班だけなぜか白紙で、教室に残っているのは私と那智だけ。ほんと、ついてない。
「ねぇ、どうしたの？さっきから一人で百面相して。」
「ふぉっ？！いや、なんでもないよ！」
「ほんとに？熱とかないの？」
すると、那智は私の前まで来ると自分と私の前髪をあげおでこをくっつけた。