部屋へ着くと晩餐の支度を手伝うため、侍女が扉の前で立っていた。 部屋にいなかった姫の姿を見て安心したのか、こちらへ笑顔でかけてくる。 だけど、私の顔を覗き込んで驚いたようだった。 「姫様はご気分が優れない。晩餐の支度を手伝って差し上げなさい。もし晩餐に参加なさらないようなら、私のところまで来なさい。」 爺やが侍女にそう告げた。 侍女は神妙な面持ちで頷く。 私は侍女と部屋に入って行った。