廻る時の中で



「だって、私は貴方のことが好きなんだから!!」

私はそう叫んだ。

そして、はっとした。

私、何を言ってるの?

今、何て言った?

私は咄嗟に口を覆う。

だめ、こんなこと言っちゃ。

それも、貴方の前で。

どうしよう…。

「ローゼ」

貴方が私の名前を呼んだ。

びくん、とした。

あんなこと叫んじゃった後だったし、

何より貴方が名前だけを呼んでくれた。

“ローゼ”って。

「俺は一度国に帰ったら貴方を迎えにきます」

「え?」

耳を疑った。

「俺も貴方が好きです。だから、俺を待っていてくれませんか?必ず戻ってきます」