授業が始まっても、あたしは全然集中できなかった。
『取られちゃうよ』
栞の言葉が何度も頭の中で再生されている。
藤堂さんといえばパッチリ二重の目にふわふわで茶髪の天然パーマ、おまけにスタイルまで抜群という、女子のあこがれの的のような存在で……
きっと大西君と付き合ったら美男美女カップルなんて噂されちゃうんだろうなってくらい。
こんな想像したくないのに、また違う思考でふつふつと沸き上がってくる。
自信がない……。
藤堂さん相手じゃ…。
ていうか……あたしは藤堂さんを相手にしていいのかな…?
あたしは大西君のこと好きでも、大西君はあたしを目の敵にしてるわけで……
大西君…。
どういうわけか最近大西君は、あたしを襲いにこなくなった。
前に比べて目が合うことも減ったし、話すことも少なくなった。
避けられてる…?
…でもなんで!?
あーーーもうっ!
…わけわかんないよ。


