大西くんの顔を見ると、さっきよりも怖い顔になっていた…。
だけどその表情のどこかに、なんだかやりきれないような感情も見え隠れするような……。
あたしが何も言えないままたたずんでいると、大西くんは眉間にシワを寄せ、苛立っているような顔をして頭をぐしゃぐしゃとかいた。
「あーーーくそっ!来いっ!」
「えっ!?痛っ…!」
あたしは腕を掴まれ、ビルとビルの間の路地裏に連れて行かれた。
そして、誰にも見えないところまであたしを連れてくると大西くんは再び止まった。
「…お前…アイツのこと好きなのかよ…?」
……はい?
和也君のこと…あたしが好き…?
あたしはなんだか拍子抜けした。
なんでそんな質問するのかもわかんないし、何よりいつもあんなに怖い大西くんが……
やたらモゴモゴごまかすようにしゃべってる姿が新鮮だった。
「別に…好きとかじゃないけど……。なんでそんなこと聞くの…?」
不思議に思って尋ねると、大西くんは少し取り乱しながら言った。
「…わかんねぇ。」
「は?なにそれ…」


