まぁ、栞の知っている限りはね。
本当は襲われそうになったけど……
「確かにそうだね…。」
もちろん言えるはずもない。
「…それにしてもすごい人気よね。」
栞は今度は落ち着いた口調で、背もたれに身を預けながら言った。
栞の視線の先には……
大西くんに話しかけてる複数の女子の姿があった。
大西くんは入学してから、他のクラスの女子まで見にくるほど人気があった。
話しかけられても、少し気だるそうな、少し戸惑っているような、そんな態度で大西くんは一言、二言返すだけだった。
「よくわかんないなぁ……。」
あたしがポツリと呟くと、栞は「まぁね。」と笑って続けた。
「でも顔は確かにいいし、逆にあの無愛想な感じに母性本能くすぐられちゃう的なところじゃない?」
んー……あたしはただ怖いだけだと思うけど。


