オオカミくんに要注意


ふいに辺りが暗くなる。


満月がまた雲に覆い隠されてしまったのだ。


すると大西くんはまたゆっくりと顔を上げた。


その表情はさっきとは打って変わって、寝起きのようにぼんやりしたものだった。


だけど、すぐに顔をしかめて、片手で頭をおさえる。


「っ…!いって……!」


「もっ…離してっ……!」


あたしは大西くんの腕の力が緩んだことを確認して、大西くんを突き飛ばした。


「って……何すんだよ!?」


「ひどいよ……!大西くんっ……なんであんな…ことっ…!」


やだ……また泣いちゃう……!