オオカミくんに要注意


あたしはなんだか周りの木も見るのが怖かった。


だから俯きながら歩いていると……


ドンッ!


「いっ…!ご、ごめん!……大西くん…?」


大西くんの背中に思いっきりぶつかったあたしは、慌てて謝る。


だけど大西くんは空を見上げたまま、固まっている。


……?


「!…うわぁ……!」


あたしも上を向くと、それまであった雲が風に流されて、隠れていた満月が顔を出している。


「すごい!こんなきれいな満月って久しぶりかも…!」


あたしが1人感動している間も、大西くんはずっと黙ったまま……。


「大西く…んっ!?」


あたしが大西くんの隣に行き、顔を覗き込んだ瞬間、肩を掴まれ近くの木に押し付けられた!


「ど…どうしたの……!?」