オオカミくんに要注意


──…か!結花!ご飯よー!


ハッ!


ふぁー…あたし寝ちゃったんだ……。


リビングから聞こえるお母さんの声に「はーい」と返すと、あたしは大きく伸びをして、部屋を出た。


お父さんはまだ帰ってきてないみたい。


お母さんと2人で食卓につく。


「結花、クラスはどう?馴染めそう?」


お母さんにそう聞かれてあたしは1人の男子の存在を思い出した……。


大西くん……


もしかしたら本当はどこかで会ったことがあるのかもしれない。


小さい頃のこととかなら、お母さんのほうが知っているはずだ……。


あたしは少しためらったが、思い切ってお母さんに大西くんのことを聞いてみる。


「ねえ……同じクラスに大西くんって男の子がいるの。お母さん知らない……?」


するとお母さんは持っていたお茶碗と箸を置いて、さっきまで穏やかだった顔が、みるみるうちに険しくなる。