もう学校が目前に迫っている。
という時に前の方から声がした。

「あ、ふうちゃん!おはよ〜!」
「お、ふうじゃん。今日遅くね?」

私の事を"ふうちゃん"と呼んだのは
私が1番大切にしている親友、
榎本志織〔えのもと しおり〕

志織はものすごく可愛い女の子で、
髪の毛は天然のゆるふわパーマ。
小さい顔に不釣り合いなほどでかい目。
ほんのりピンク色のほお。
全てが男を魅了し、
クラス、学年を越えて、先輩や後輩の子
にも数え切れないほど告られている。

私は志織が告られる度に相談を
受けていたが、
志織は結局全て断っていた。