鴨田くんと宮田さん

「あの、すみません。私、えっと」
「誰かと付き合ってんの?」

どうしようー。付き合ってると言うべき?

「いえ」

だめだ。嘘は何だかつけなかった。でもどうやって断る?色々と考えてはみるけどこういう時は全くいい考え何か浮かばない。

「好きなんだ」
「……あ」
「宮田さん。好きだ」

ヤバい。流されそう。こんな怖い顔なのに。
真っ直ぐに見てくるから、頷いてしまいそうで……逃げてしまった。
お昼抜きだなー、なんて考えながら必死に走った。

大人だから怖いんだ。

どうしてかな、素直喜べたら良いのに。

臆病になってしまうのは何で?



ごめんなさい。