なんにもできない私を。




__キーンコーンカーンコーン




これ以上考えるなと訴えかけるように、


二時限目のチャイムが鳴った。




私のモヤモヤな考えは、迷宮入りかな。




あんま考えないどこっと。



あっ。顔、暗くなってないかな。



思ったこととか考えてることが、


顔に出ちゃうくせがあるのは自覚済み。




今すごいモヤモヤしてるから、暗くなってるかもしれない……。




ちらっと時間割表を見ると、次は数学。



うわ。私の1番苦手な科目だ……嫌だなー。



なんて思いながら、分厚い数学の教科書をトントンっと整えていると、



「おい」



隣の席の皐月 光夜 (サツキ コウヤ) くんが話しかけてきた。



皐月くんとは、高校で初めて知り合った。



同クラになったのは今年で初めてだけど、何かと有名だからなあ。



高1になってすぐ、勉強運動完ぺきのかっこいい人がいるってウワサになってたもん。



そんな彼が、私なんかになんの用だろう。


隣の席だっていうのに話すのは初めて。


クールな感じだし顔も整ってるし、


なんとなく近寄りがたくって人見知りしちゃってたんだよね……。