夏のわすれもの

『安藤』という表札がぶら下げてある玄関を抜けて、インターホンを押す。


しかし、一向に反応しない。


「え?嘘でしょ…壊れてるの?鳴らないじゃん…」


グイグイと押してみるも、全く反応しないインターホン。


ふぅ、と小さなため息をついて、ドアを叩いた。


しかし、反応なし。


「…まさか、家にいないの?…おとうさーん、おかあさーん??」


だいぶ大きな声で呼んでみた。


すると、かすかにだが、「はーい?」という応答が聞こえた。