夏のわすれもの

人が多い学校なのだから、それはごく普通のこと。


知り合いが2,3人しかいなーい、なんてザラにあることなのだ。


しかし、知り合いが1人もいないというのは相当珍しい。


私はとりあえず、クラスに向かおうとした。



そのときだった。




「よう、すんげー暗い顔してるなあ」



誰かにわしっと頭をつかまれた。



「きゃっ!?だ、だれ」



くるっと振り返ると、そこには隼人の姿があった。



「…何、してんの…」


急に脱力してしまって、私はその場にへなへなと座り込んだ。