夏のわすれもの

「どうしよ…」


生徒玄関に貼り出されたクラス替えの紙をみつめて、人一倍大きなため息をつく。



周りは、歓喜に満ち溢れた声や怒りが混じった声、悲しみに打ちひしがれた声でいっぱいいっぱい。



私はもちろん、悲しみにうちひしがれた声をだしているんだろう。



周りのひとが、ちょっと私を遠巻きにみてる。



「…クラス、離れちゃった」


もともと仲のよかった子と離れてしまったのだ。



それだけでも十分ため息が出るのに、神様って理不尽だ。



私にこれ以上の苦痛を重ねてくるのだから。



「知ってる人、ぜんっっぜんいないんだけど…」