他の人もみかに賛成だったらしくて
ひめなとは目を合わせようとはしない
「あのさ、じゃあなんで今更いうの?
私が紹介した時に言うんだったらわかるけどさ、
なんで今なの?」
そうみおが問いた
皆は黙りきって静かだった
だから、
「分からないって、昔からよく言われるんだ
友達なんて指で数えられるくらいしかいないの。
小中って、全然学校に行けなくてね
人と話すのも怯えて、
でも、兄がいたの。
何があっても助けてくれて
辛い思いをしたのに私の事を気遣ってくれる、
優しい兄が、
だからね、高校入る前に家族で話してね
一人暮らしをして、自立する。
何かあったら兄に連絡をする。
って言って今日も電話でね友達のことばっかり話すから、
頑張るからねって、言ったの
だからさ、嫌なこととか直して欲しいとことかいろいろ言ってくれたら嬉しいな
それでも、友達にはなりたくないんだったら、
別に無理強いはしないし。
一人も…慣れっこだから」
そう言い笑ったが自分でもわかるようなひきつった顔だっただろう。
口ではなんとでも言えるが、
心の奥底ては、いつ死ぬかわからないと言われてから
怯えて、怯えて
土下座してでも友達になって欲しいくらいだ
お父さんとお母さんとひこなに安心してもらいたい
死ぬ時に、こんなに幸せだったよって
言って終わりたい。
欲ばかり浮かんでは消えた
病気に怯えて、いつも一人だった
いつしか皆は
『あの子はいつ居なくなるか分からないから仲良くしない方がいいってお母さんが言ってた』
『あぁ~、
病気で全然来れないこでしょ?
すっごい可哀想〜』
なんて言われることが多かった
可哀想と言われる度に、惨めになって、いっそのこといない方が良いのかも、とも思った

