「智樹おはよー!教室まで一緒に行こ!」




「滝本くん寝癖ついてるー!かーわいい!!」




少しハデハデの、たぶん私とは到底馬が合いそうにない女の子たち。

「うわー………すごいなぁ」




ごく自然と、滝本くんの髪の毛に手を伸ばす子を見て、無意識に言葉が出る。




「………触りたいの?」




ボソッと呟いた蘭ちゃんに、私はギョッとする。




「さささ、触りたいだなんてっ………!!」




そんな、滅相もございません!!




ブンブンと首を横に振って否定すると、




「そう?触りたいのかと思った」




と蘭ちゃんは言う。




「いや、触りたいっていうかなんていうか………。滝本くん達と自然に話せてるっていうか、一緒にいても違和感ないっていうか……」




私があそこに入ると、違和感ありまくりなんだろうなぁ。