自分の頬に手を当ててみると、ほんの少し熱い。 ば、ばれちゃった……。 いや、でも蘭ちゃんだから別にばれてもいいんだけど……。 「いつからなの?」 黙々とご飯を食べながらそう尋ねてきた蘭ちゃんに、 「うーん……入学式、かな?」 と答える。 「一目惚れ?」 普段表情の崩れない蘭ちゃんが、少しだけ目を見開て驚いたような顔をする。 「う、ん……まぁ。一目惚れなのかな……」 あの時の光景を思い出すと、今でも心が温かくなる。