ひなたくんは、わたしの彼氏。
「おまえらここをどこだと思ってんだよ!廊下だよ廊下!学校の廊下!!!」
わたしとひなたくんを引き剥がすのは、毎回この人。
洸紀(こうき)くん。
洸紀くんは、わたしとひなたくんを引き剥がしたあと、わたしの両肩をつかんだ。
洸紀くんと向き合うかたちになったわたしは、ひなたくんより少し背の高い洸紀くんを見上げる。
「ひかるはもっと嫌がりなさい」
「なんで洸紀くんに言われなきゃいけないの」
「俺はひかるの保護者だからです」
「ちがいます」
わたしがふてくされた顔で洸紀くんと会話をしていると、
「むすっとしてるひかるもかわいい」
ひなたくんに横から抱きつかれた。