最近、あの二人以上にあたしの心を揺らす奴ができた。


 あいつのせいで、ストレスが溜まりまくりなんだ。



 あいつっていうのはね………。







「悠夢~っ、お茶ちょうだーい」



 玄関のドアが開いたかと思えば、そんな聞き覚えのある声が耳に届いた。


 ……お姉ちゃん、だ。



 リビングにいるあたしは、怠いなぁ、なんて思いながらゆっくりキッチンの方へ向かった。


 玄関からは、騒がしい声が聞こえる。

 その声は、お姉ちゃんの部屋がある二階へと続いて行った。







「はぁ……本当、最悪だ」


 きっとお姉ちゃんの他に、いつもの仲良いメンバーが集まってるんだろう。

 予想だけど、絶対当たってると思う。


 だってこれ、3日前からの日常だから。

 もちろん、あたしがお茶を4人分淹れて運ぶのも。


 そしてその度にあたしを待ち受ける、〝あいつ〟の存在も……。












------------------