あの日以来私は堕ちていった。


私が堕ちていくのに時間はかからなかった。


幸せなナツを見るのが辛くて、ナツを避けるようになった。


ナツが悪いんぢゃない。


頭ではわかっていたが、会えばきっとあたってしまう。


なによりこんな自分が嫌だった―…


だから私は3学期が始まっても学校へは行かず、心配するナツからの連絡も無視し続け、朝〜晩まで美優達と遊ぶようになった―…



学校へ行けばアキとマユの事を見てしまうだろうし…

見なくてもどこかから聞こえるだろう…



なんで私だけがこんなに辛い想いをしなきゃいけないんだろう…




美優達と居ると初めての事ばかりで、悪い事だとわかっていても、みんなと居る時は楽しくて
その時だけは私はアキの事を考えなくて済んだ。



だけど、私は完璧な不良にはなりきれず、父と兄に夜は絶対家に居ろと言われていたので、夜は必ず家へ帰って居た。


何度かナツが泊まりに来て居たのは知ってたが、私は部屋に鍵をつけて、閉じこもっていた―…


“ナツごめん…―”と心では思っていたが、その一言がどうしても言えなかった…