しばらくするとアキが家に来た。



兄が呼んだのだろう。




私はリビングから兄の部屋へ向かうアキについていった。



「説明しろ」


「メグさんですよ。」



アキはナツの事だろうと予想していたんだろうか、あっさり答えた。


「あぁ!?」


兄は立ち上がり、すぐ出掛けようとした。


「待ってやケン君!
メグさんはケン君が好きやったから、悔しかったって言ってた。
でも、もう関わるなって言ってあるし。
許せへんのはわかるけど、吉田も前向きに生きてくって思ってるやろうし、ケン君も…」


「わかったよ!!」


アキの話の途中でイラついた兄が言った。


兄は一人だけ何も知らなかったのが、悔しかったらしい。




メグさんの気持ちを知っていたのに、知らないフリをし続けて友達として付き合っていたから…



告白された時にキッパリ関わらなければ…



兄は自分を責めていた―…