久々に立った私は足もとがフワついてまともにジッと立ってられることができなかった。

あー、なんでこのタイミングなんだよ、ほんとに。陸の馬鹿。

「おい、翼。ベッドもどれ。」

あー、怒ってる。優しい陸じゃない。
低く静かに声を出す陸にそんな感情を抱きながら、私はベッドにもどった。

「何してた?」

「陸早かったね。」

ムカついている私は陸の質問をあえてスルーした。まぁ、そんなことを許してくれるほど、怒っている陸は甘くなく…

「答えろ。」

一段と低い声を出す陸に、恐怖ではなく激しい怒りをおぼえた。