びょう、いん…。

「陸、なんで私病院に?」

戸惑いながら聞く私をよそに、陸は慌てながらナースコールを押していた。

「すいません、白井翼今目を覚ましました。先生おねがいできますか?」

なんで?なんで私此処にいるん…。陸なんでこんなに焦ってるの。駄目だ、頭が追いつかない。
戸惑う私は腕に違和感をおぼえ、そこに目を向けると…点滴?

「陸、お願い説明して。わけ、わかんないよ…。」

焦りながら私の周りをうろつく陸の服を掴み、私は真剣に陸を見つめた。
陸は我に返ったように私に目を向けた。

「わ、悪い…。お前やっと目覚ましたから、嬉しくて…。」

「やっと…?」

「そっか、お前分かんねぇよな。お前、泣きじゃくったと思ったらうずくまって、意識失ったんだよ。それから、病院に連絡して入院5日目。5日間眠りっぱなし。」

5日目…。え、いつか…。

「ちょ、ちょっと!まって!学校!!!」

「あぁ、それなら理由言って公欠にしてもらってるから安心しろ。」

…陸がしっかりしてる。
駄目だ、焦っちゃ駄目だ私。落ち着け…。