ある時、智生は駅伝のメンバーに選ばれて、大会に行っていた。
長距離は得意ではなかったけど、他の女子より速かったため、強制的に行かされた。
疲れて帰ってきて、部活に顔を出すと、瞬輔くんが私を見つけて、
「お疲れ」
と言ってくれた。
好きじゃない長距離を走らされて、疲れていた私にたった1人、お疲れと言ってくれた人。
たぶん、この時をきっかけに、瞬輔くんのことが好きになっていったと思う。
人見知りな分、相手のことをよく知らないと好きにならない。
だから、だいぶ話すようになって、仲良くなってから、瞬輔くんを好きになったのだ。
好きだと気付いてからは、意識しまくって、でも話したいから!結構話しかけたりしていた。
今まで通り、自主練にも筋トレにも付き合っていた。