『!?お母さ…ん?』

母が目を腫らして帰ってきた。

『恋々奈…』

『なに?お母さん…!どうしたの!?』

『あなた………いいえ。何もないわ…ごめんなさい。』

母は、涙を拭き会計レジまで歩いていく。

『なに?お母さん!教えてよ』

私が叫んでも聞こえてないかのように無視する母。
母の背中がすごく悲しそうだった。

車に乗り、沈黙が走る。

『ねぇ。お母さん。私、どうだったの?』

『なにもないわ。風邪だそうよ。』

絶対嘘だ。でも、母は『これ以上聞かないで』と言ってるようでもう言えなかった。