君がくれた世界

――芦田や優が、家に飛び込んできてくれてから一ヶ月。

家の中の空気がだんだんよくなるのが私にも分かった。

最初は照れたようにしていたお母さんとお父さん。
けど、時間が経つにつれ、元の自然な雰囲気に戻っていった。
お姉ちゃんと里玖がいたときみたいに。

「舛里、今までごめんね」
芦田と優が帰って、私が夕食を食べ終わった頃、お母さんが唐突に口を開いた。
お父さんは明日の仕事が早いからと、もう自室に戻り眠っている。

「ううん」
大丈夫。きっとよくなっていくって信じてるから。
「さっきの子、凄い子ね」
「芦田?」
「男の子よ。優ちゃんも言ってくれるじゃないの」
何故かお母さんは嬉しそうだった。
「でしょ。大事な友達」
本当に大事な友達。
それが伝わったのか、お母さんはもっと笑顔になる。

「舛里、あの芦田って子、好きでしょ?」

飲みかけのお茶を吹くかと思った。
「分かる、分かる。いい子だものね」
勝手に納得するお母さん。
まぁ、否定できないからもういいんだけど……。
「本当、面白い子だよ」
面白いって言うか、優しいって言うか……。
「よかったね。そういう友達に出会えて」
本当に嬉しそうなお母さん。
「学校楽しいでしょ?」
「うんっ!」

お母さんとそんなハナシができるなんて思っていなかった。
その後、結局好きを認めた私は、お母さんと芦田の話で盛り上がったり、優の話で盛り上がったり、結局寝る頃には12時を大きく過ぎていた。