「花月っ!!」
花月に声をかける。
「なにー? 今日だけで何回目だし」
笑ってる。きっと花月のオモテの顔だ。
「これそう?」
俺がさっきの写真を取り出すと、花月の表情は一瞬にして曇った。
外山も事情を知っているのか、写真に目をやると同時に、表情を曇らせた。
「え、なんか、悪い事した…?」
状況が読み込めない俺。
流れる沈黙。
「――なんで、これ持ってるの…?」
沈黙をやぶったのは、消えるような花月の声。
「さっき落ちてた。花月姉弟いたんだなー」
「うん」
「年齢近そうだよな」
「お姉ちゃんが高2、里玖が小5」
やっぱりそんなに年齢が離れていない。
いいな、仲よさそうな兄弟がいて。
一人っ子の俺には羨ましかった。
「優しそうな姉ちゃんと、元気そうな弟だなー」
俺がその家族写真を見ながら言うと、花月が俺の手から写真をとった。
それを懐かしむような目で見る花月。
「――まあ、生きてたらね」
花月に声をかける。
「なにー? 今日だけで何回目だし」
笑ってる。きっと花月のオモテの顔だ。
「これそう?」
俺がさっきの写真を取り出すと、花月の表情は一瞬にして曇った。
外山も事情を知っているのか、写真に目をやると同時に、表情を曇らせた。
「え、なんか、悪い事した…?」
状況が読み込めない俺。
流れる沈黙。
「――なんで、これ持ってるの…?」
沈黙をやぶったのは、消えるような花月の声。
「さっき落ちてた。花月姉弟いたんだなー」
「うん」
「年齢近そうだよな」
「お姉ちゃんが高2、里玖が小5」
やっぱりそんなに年齢が離れていない。
いいな、仲よさそうな兄弟がいて。
一人っ子の俺には羨ましかった。
「優しそうな姉ちゃんと、元気そうな弟だなー」
俺がその家族写真を見ながら言うと、花月が俺の手から写真をとった。
それを懐かしむような目で見る花月。
「――まあ、生きてたらね」


