授業という名の遊び場が終わると すぐに帰りの支度を済ませ、 病院に直行するのが日課だった。 307… この数字を見たのは、 これで何回目なのだろうか。 そんなしょうもないことを 思いながら、ノックをする。 コンコン 「 はい? 」 「 お兄ちゃん、私 」 「 入って 」 ドアをノックすれば、 必ず交わす会話はこれだった。 「 お邪魔しますっ 」 顔を覗かせていつも見えるのは、 変わらないお兄ちゃんの笑顔。