「しーんどーくーんっ!」
改札を出たところで、大声が響き渡る。
時間を確認すれば10時45分だ。
「木嶋! 悪かったな、待たせたろ」
というか、本当は恥ずかしいから大声は止めろと言いたい。
生徒の手前、いちいちそんなコトを言うのもみっともないから見逃してやるけど。
「ぜーんぜんっ! コイツ、案の定遅刻して今来たばっかりよ」
木嶋に背中を押されて、一歩前に出てきたのが生徒か。
「ちーっす。田澤弘之っすー」
妙に間延びしたしゃべり方で、それでも一応はきちんと挨拶を寄越した色黒の少年。
「ああどうも、進藤隼人です。今日はよろしく」
名乗り返すと、田澤少年は白い歯を見せてニッと笑った。
「朱莉ちゃん、法学部の学生で、社会科の家庭教師してる木嶋さん」
いつの間にか俺の背中に身を潜めていた朱莉の手を引っ張って、前に出しながら木嶋を紹介する。
「アカリちゃんってゆーの? 可愛い名前ー!」
必要以上に人懐っこい笑顔を浮かべて木嶋が自己紹介をしながら手を差し出すと、朱莉は気まずそうな作り笑いを浮かべて握手に応じる。
「あの人猫被るような相手じゃないから、普通にしててよね」
木嶋が背中を向けた隙に小声で耳打ちすると、何故か物言いたげな朱莉の鋭い視線に睨まれた。
改札を出たところで、大声が響き渡る。
時間を確認すれば10時45分だ。
「木嶋! 悪かったな、待たせたろ」
というか、本当は恥ずかしいから大声は止めろと言いたい。
生徒の手前、いちいちそんなコトを言うのもみっともないから見逃してやるけど。
「ぜーんぜんっ! コイツ、案の定遅刻して今来たばっかりよ」
木嶋に背中を押されて、一歩前に出てきたのが生徒か。
「ちーっす。田澤弘之っすー」
妙に間延びしたしゃべり方で、それでも一応はきちんと挨拶を寄越した色黒の少年。
「ああどうも、進藤隼人です。今日はよろしく」
名乗り返すと、田澤少年は白い歯を見せてニッと笑った。
「朱莉ちゃん、法学部の学生で、社会科の家庭教師してる木嶋さん」
いつの間にか俺の背中に身を潜めていた朱莉の手を引っ張って、前に出しながら木嶋を紹介する。
「アカリちゃんってゆーの? 可愛い名前ー!」
必要以上に人懐っこい笑顔を浮かべて木嶋が自己紹介をしながら手を差し出すと、朱莉は気まずそうな作り笑いを浮かべて握手に応じる。
「あの人猫被るような相手じゃないから、普通にしててよね」
木嶋が背中を向けた隙に小声で耳打ちすると、何故か物言いたげな朱莉の鋭い視線に睨まれた。


