習い事の時間。
サラはサカキの指導の下、ピアノの稽古に励む。
リサも今、バイオリンの稽古をしているのだろうか。
そう思うと、なんだか嬉しくなる。
「あ。そこは弱くです」
「別にいいじゃない。わたしはここは強くしたいの」
「それだと次とのバランスが合いません」
「別にいいじゃん」
「ベートーベンはこの組み合わせが良いと分かっているからこういう音にしているのです。ちゃんと弾きましょう」
「・・・はーい」
サカキの指導はいちいち細かい。
「リサ様は丁寧な方ですから、適当に弾いていては合いませんよ」
「頑張ります!」


