「別にリサの為にやっていたわけじゃない・・・」

サカキは微かに微笑んだ。

「お二人のことに気づいた旦那様はお二人が仲良くなれるようにと、文通をおすすめになられました」

「それで今に至ると」
「はい」
「なるほど。
・・・私はどうすれば良いのかしらね?
偽者の私は・・・」

皮肉っぽくいうと、サカキは少し眉を寄せた。
そして、その腕でサラを優しく抱きしめた。



「今の私はサラ様のお傍にいるためにここにいるのです。
私から仕事を取るおつもりですか?」

「・・・・ありがとう」

ゆっくりと目を閉じた。