「奥様が酷く当たるようになりました。
それこそ、私共の目の届かない所で。
お嬢様は大人しい方ですので、ずっと独りで抱え込んでいました・・・・。
自分で自分の身を守るしかなかったお嬢様は、もう一人の自分を創り出しました。
それが、サラ様です」

瞬きをした。


「リサ様は初め、悩んでいました。
気がついたら日付が変わっていたり、知らない思い出が出来ていたりしたのですから。
・・・しかし、それと同時に感謝していました。
サラ様は自分より奥様に強くて、言い負かしてくれると」