「あ・・・」

廊下を歩いていると、金髪を巻き上げ派手な服に身を包んだ女がサラの部屋から出てきた。

「あら。帰ってたの」

「なんでわたしの部屋にいるんですか・・継母さま」
「継母って・・・あんた、たまに反抗的ね」
「まぁいいわ。お菓子作ったから食べなさいよ」

そう言って女は足早に去って行った。


角を曲がるのを見届けると、部屋に入った。
机の上には確かにパンケーキが置かれていた。

「誰が食べるもんか」

今日のあの女は比較的口調が穏やかだった。